不眠を訴えて外来を受信する方の中に、眠りたいけど睡眠薬を飲むと認知症になるのではないかと心配する方が沢山おります。睡眠薬を飲み続けた結果、認知症になったという報告は現在のところありませんし、誤解です。むしろ不眠のまま毎日を過ごすことの方が危険で、睡眠薬により十分な睡眠をとった方が仕事の能率も体調も良好になります。睡眠薬の服用者と非服用者を比較すると、アルツハイマー病の発生率が服用者で低かったとの報告もありますので、安心して服用してよいと思います。ただし、服用方法は必ず守りましょう。
(1)睡眠薬を飲んだら早めに床につくこと。 (2)アルコール類と睡眠薬は絶対に一緒に飲まないこと。 (3)当直や夜勤などで仮眠する場合の服用はしないこと。 (途中の覚醒時の記憶が無くなることがあります=健忘)