身近な免疫力の強化は、いま日本で実施されているインフルエンザワクチンです。接種すると免疫学的には99%が感染しないと言われています。 今冬に流行が心配されるSARSは、間質性肺炎と考えられていますが、アメリカで感染した約80人全員が救命されていることから、治療法はほぼ手中にあると考えていいでしょう。
さて人間の免疫力は体内のリンパ球が主役です。リンパ球はT細胞とB細胞に分けられます。この細胞は外敵が体内に入ると、2〜3日後に強力な免疫反応を起こし、発熱を伴って体を守ろうとします。免疫反応がおこるまでの間は、リンパ球の一種であるN・K(ナチュラルキラー)細胞が大切な役割を果たします。 このN・K細胞が働きが強くなるとN・K活性が上昇したといい、免疫力の増大の目安になります。人間の体内では1日に10の11乗個の細胞分裂がおこり、この中で突然変異により約数千個の癌細胞がつくられると推測されています。この癌細胞を毎日に確実に潰してくれたり、ウィルスに感染した細胞を処理してくれるのがN・K細胞なのです。ですからN・K細胞の働きを強め、N・K活性を上昇させることが人間の免疫力を高めることになります。